ポイント② 情報をうまく活用する
『住宅雑誌をうまく活用する。』
今、私の手もとにも何種類かの住宅雑誌があります。それぞれに毎月興味深い特集を組み、私たちプロが見ても大変参考になります。
プロが見ても役に立つのですから、これから家を建てる方が見れば、いろいろな実例や体験記、さらには資金計画の資料など、夢が広がる内容もあれば、現実をしっかり見直せる内容など、大変役立つものが載っていることは言うまでもありません。
しかし、使い方を間違えてはいけません。さもないと、『建築費を無駄にせず、いい家を建てること』に失敗してしまう恐れがあります。
まず、住宅雑誌を一冊手に取ってみてください。けっこう分厚くて重みがあります。次にパラパラとページをめくってみましょう。
ここで気付くことがありませんか?
そうです。宣伝広告が極めて多いのです。おそらく大半がそうです。出版社が営利目的に雑誌を発行するのですから、当たり前なのですが・・・。
特に多いのは、大手ハウスメーカーやフランチャイズ(地元業者が経営しているが、加盟金を本部に納めて、○○ホーム・△△ハウス等の看板を掲げている店)の記事です。紙面のほとんどが、それらに付随する文章や写真です。
先にも述べたように、出版社は広告を載せることで得る広告掲載料で経営が成り立っています。だから、当たり前に考えれば、広告を出してくれるお客様である会社に不利な内容は絶対に記事にしません。つまり、たとえ広告主のメーカーが、あなたにとってよい家を提供していなくても、紙面にそれを載せるわけにはいかないのです。
では、そのような住宅雑誌を、どうやって活用すれば良いのか?答えは一つではありませんが、例えばこんな風に使ってみてください・・・。
- 先ず、あなたが今住んでいる家の不満なところを挙げてみる。
- 次に、将来のあなたの家庭や、家族のあり方をシミュレーションしてみる。
- ①の問題点を解決し、②の未来像を視野に入れ、あなたとあなたの家族が納得できる家とはどんなものなのかを想像してみる。
以上の三点を踏まえてから、雑誌のページを開いてみてください。そうすれば、あなたにとって本当に必要な情報が目に飛び込んできます。あるいは、あなたにとって不要な情報を頭に入れなくて済むようになるはずです。
そうすれば、過剰に彩られたイメージに惑わされず、あなたとあなたの家族が本当に納得のいく家づくりの参考に、住宅雑誌を活用できるようになるでしょう。